11月4日⑷ 21世紀の科学でさえ、タイムマシンはまだ無い
もし、戻れるなら。
やり直したい事のない人なんていない。
『◯◯さん、◯◯さん』
私は、名前を呼ばれた事と寒さで目を覚ました。
ドアの前で誰かが呼んでいる。
こんな朝から何事だ?と思いつつ、ロフトベットから降りた。
ら、目の前に人が居た。
『生存確認!意識あり!!』
『この人誰か分かりますか?』
『マネージャー…??』
私は、この時、馬鹿みたいにな顔をしていたらしい。
この時のマネージャー…??の物真似は、辞めた今でも流行っていると聞いている。
起きたての私は、まずトイレがしたくてたまらなかった。
消防隊員に断りを入れ、トイレに行かせてもらった。
そして、水が欲しかった。
また消防隊員に断りを入れ、水を飲んだ。
寒かった。
またまた消防隊員に断りを入れ、真冬にノースリーブとハーパンで寝ていた私は、パーカーを羽織った。
全裸で寝ていなかったのが、せめてもの救いだった。
欲望というのは、時に生きる為に暴走するらしい。
マネージャーが警察の人に色々説明してくれている間、とにかくポカンとしていた。
その日は、そのまま休ませてもらった。
マネージャーが帰ってすぐ、総料理長から、おはよう、とメールが来た。
続く。
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